熱のある子は、安静にさせるべき? 【ていきっといーじー、再び】
熱。
イヤ~な言葉ですね。
風邪を引いた時の気だるさを思い起こさせます。大人だったら、薬でも飲んで、布団に入って、一日中寝ていたいところかもしれません。
しかし、そうとは限らないのが子どもたち。
38度もあるのに元気そうだったり、はしゃいでたり、普通に玩具で遊んでたりします。
今日は、そんな時はどうするか? というお話です。
元気ならOK。
結論から言うと、「遊ぶ元気があるなら、遊ばせてOK」です。何の問題もありません。
大人は、自分の経験から「38度も熱が出て、さぞかしつらいだろう」「熱があるんだから、じっとしてないと治るものも治らない」と感じてしまいがちですが、遊ぶ元気があるなら、その子は健やかなのです(もちろん、元気がなければ心配です。存分に甘えさせましょう)。
「健康」でなくても、「健やか」であることは可能です。
熱のある子どもは、横になっていたければ横になりますし、熱があっても気分が悪くなければ、普段と変わらない様子で遊びます。
その子がきつそうにしていなければ、見守っていていいでしょう。
ただ、テンションが上がってブレーキがいかなくなっている状態だと考えられる場合は、さりげなく休息をとれるよう配慮したり、ちょっと落ち着かせてみるのもいいかもしれません。
そこは、普段の様子と比べての判断ですね。
お風呂はどうする?
日本では「風邪を引いたら、お風呂に入らない方が良い」という文化というか、信仰? みたいな考えがあります。
この場合も、「入りたければ入ってOK」です。
その子がぐったりしていたり、普段からお風呂ギライだったりすれば、無理に入らなくても問題ありません。
どっちでもいいのです。
ただ、湯船に長時間浸かるのは意外と体力を消耗するので、念のために普段よりは早めに切り上げた方が良いかもしれません。
それと、気をつけるとすれば、入浴の後の「湯冷め」です。
お風呂から上がった後は、きっちりと身体を拭いて、体温を下げないようにしましょう。
食事はどうする?
現代日本の一般家庭で生活している子どもは、普段から栄養過剰と言ってもよい状態です。
そのため、「病気になったから、普段よりたくさん食べないと治らない」ということはまずありません。
一時的に食欲が落ちたとしても、それは身体の判断でそうしている訳ですから、従った方が賢明でしょう。
遊びや入浴の時と同様、「食べたい物を食べさせる」「嫌がる様なら、無理に与えない」というスタンスで問題ありません。
でも、お薬が……
「食前や食後に飲む薬があるので、食べないといけないのでは?」と心配になるかもしれませんが、それも大丈夫。
薬を飲むタイミングとして指定されている「食前」「食後」という文言は、「等間隔で、飲み忘れのないように」という意味合いが強いのです。
食欲がなくてなにも食べていない時は、普段食事をしている時間に合わせて飲めば問題ありません。これは、大人も同様です。
水分補給は?
高熱が出た、という時に気になるのが「脱水症状」ですが、これも上記のポイントと同様、無理に水ばかり飲ませる必要はありません。
ふつう、嘔吐や下痢などの症状がない限り、熱だけで脱水を起こすことは無いためです。
常温のお茶や水を用意しておいて、子どもが飲みたい時に飲めるようにしておきましょう。
まとめ。
なんというか……、こう書いていると、拍子抜けされた方もいらっしゃるかもしれませんね。
「え、そんな適当でいいのっ?」
って。
はい、いいんです。ていきっといーじー。
以前の記事でも取り上げましたが、「健康」という言葉に惑わされて「健やか」「康らか」であることを忘れてはいけません。
hidamarukosodate.hatenadiary.jp
「熱があるけど元気」なら、そういうことです。それでいいのです。
逆に、「熱はないけど、いつも活発な子がぼーっとしてる」という状態であれば、そちらの方が心配です。
どこか具合が悪いのかもしれないので、注意して関わりましょう。
発熱そのものが原因で障害が残ったり、まして死亡したりする可能性は皆無なので、あまり気負わずに対処できればいいですね。
以上、ヒダマルでした。